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C-130 輸送機 T56-A-15 エンジン部品|タービンブレード 1段目

C-130輸送機-エンジン部品

4,500馬力の高出力は、重量わずか 838㎏のエンジンから生み出される。

・C-130 輸送機用として1954年に生産を開始した アリソン T56 ターボプロップエンジン。

単軸式(軸流圧縮機 14段 + 4段タービン)の回転力を、重さ 249㎏・減速比 13.54:1のギアボックスで変換し出力 4,591馬力を発生。

その力は、4枚のハミルトン・スタンダード製 平面型プロペラ(直径 4.11m)の駆動力となる。

C-130の短距離離着陸および上昇性能・高い輸送力は、パワフルなT56エンジン 4基(合計 18,364馬力)から生み出される。類まれな高性能 戦術輸送機はベストセラーとなり約69の国で採用されている。

今回は、C-130Hに搭載されている RR/アリソン T56-A-15(T56シリーズの中で最も多く生産された型式)のタービンブレードを紹介します。

 

C-130 Hercules performs a tactical landing on a dirt stripUSAF / Tech. Sgt. Brian E. Christiansen, Public domain

RR/Allison T56-A-15 タービンブレード 1段目

Lockheed C-130 Hercules

Rolls-Royce Allison
T56-A-15

Turbine Blade Stg1

  • エンジン型式:RR/Allison T56 ⅢSeries(A-15)
  • 開発年:1957年~
  • 材質:ニッケル基耐熱超合金
    Ⅰ型:GMR-235(#1~#3)、S-816(#4)
    Ⅲ型:Mar-M-247(#1、#2)、Inconel738(#3)、Waspaloy(#4)
    T-56-A-15はⅢ型
  • コーティング:Pt-Al
  • 結晶構造:一方向凝固(DS)
  • 冷却方式:コンベクション
  • 搭載機種:C-130・P-3・E-2・L-188他

・Allison T56は、単軸式(軸流圧縮機 14段+タービン 4段)で構成されるターボプロップエンジンで、初期のⅠシリーズ(T56-A-7~A-10)は軸出力が 3,700馬力前後で、改良されたⅡシリーズ(A-7A,-7B,-10WA)は 4,180馬力まで引き上げられた。

 

Ⅲシリーズ(T56-A-14,15~)では、軸出力 4,500馬力以上とするために、圧力比の上昇を含む運転温度の高温化が行われた。その一つがタービン動翼の材料変更だった。

 

初期型は、タービン翼の材料に GMR-235を使った鋳造ブレード(Stg 1~3)とS-816の鍛造ブレード(Stg 4)という構成で、ガス温度は最大 971℃で運転していた。

 

T56-A-15を含むⅢシリーズでは、Mar-M-247(#1)、Mar-M-247(#2)、Inconel738(#3)、Waspaloy(#4)という組み合わせで、ガス温度は最大 1,077℃となり目標値の軸出力を発生させた。

 

Mar-M-247合金を使ったタービンブレード1段目は、内部コンベクションクーリングが備わった一方向凝固ブレードとなり、ガス温度の上昇だけでなく寿命も向上した。

 

タービンの材料だけでなく、圧縮機の圧力比も12:1(9:1)に高めたⅣシリーズは 5,250馬力となり、E-2 ホークアイに搭載された。

 

 

 

※自動取得しているため、内容が違う場合があります。

タービンブレードの画像

・Ⅲシリーズからは、材料が Mar-M-247に変更され内部空冷を備えた一方向凝固による鋳造となっている。この改良よって高温運転が可能となり、ガス温度は1,077℃(初期 971℃)、燃費は0.528 から0.501 lb/hr/hpと大幅に改善された。

 

・翼先端にシュラウドが付いた動翼、3本のフィンは燃焼ガスの漏洩を効果的に抑える働きがある。

1960~70年代に開発されたJT8Dやスペイ、RB199やコンコルド用のオリンパス593の高圧タービン動翼にもシュラウドはあったが、ブレードの重量増しや高回転による遠心力などの影響も大きく、近年は高圧側に使われることは少なくなった。

現在は、低圧段だけシュラウド付きにするというのが広く一般的で、今でも高圧段に使っているのは、瞬間的 RRエンジン(Trentシリーズの先端シュラウド付きHPT)だけという印象がある。

 

・Ⅲシリーズから追加されたブレードの内部空冷は、根元から冷却空気を導入し翼先端のシュラウド部分から排出する。空気の対流によって空冷するコンベクション冷却が行われている。

冷却空気の使用量は多いが、シンプルな構造で目詰まりしにくく確実な冷却ができるという利点は大きい。

 

過去にはアルミナイド・コーティングの時代もあったが、現在はプラチナ・アルミナイドに変更されたことで、より耐酸化・耐腐食性能が向上し寿命も大幅に延びた。

 

・最大回転数は13,820 rpmに達するT56エンジン。わずか数十グラムの小さなブレードだが、その根元には数トン規模の遠心力が作用する。

その強大な力は、3段のスリットが受け持つ。正面から見るとモミの木に見えることから、ファーツリー(クリスマスツリー)と呼ばれることもある。

 

・見かけは旧世代の古さを感じる形状だが、空冷回路は目詰まりしにくく、クリープに強い一方向凝固による結晶構造、信頼性の高いコーティング、ガス漏洩を抑える翼先端シュラウドなど、まさに教科書通りのお手本的 タービンブレードといえる。

しかし、この形こそが T56エンジンの頑丈性と信頼性を支えているといっても過言ではない。

 

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