航空自衛隊 F-15イーグル F100エンジンのブレード（レインボーメタル）

航空自衛隊 F-15 イーグル戦闘機のエンジン廃品部品を活用したタービンブレードとよく間違えられるコンプレッサーブレードのキーホルダーを紹介。

このジェットエンジン・キーホルダーは、全国各地の自衛隊基地で開催される航空祭の売店で時々販売されています。

航空自衛隊 F-15 イーグル戦闘機

・1972年にマクダネル ダグラスがアメリカ空軍の制空戦闘用として開発した世界トップクラスの性能を持つイーグル戦闘機。

F-4 ファントムの後継機種として位置付けられたこのF-15は、巨大な推力を発生させる2基のアフターバーナー搭載ターボファンエンジンを装備している。

その機体の大きさからは想像できないほど機敏な動きをする機動性、システムのほとんどを2重系統にすることで、被弾しても被害を最低限に抑える保守的な設計となっている。

（他国では訓練中に片翼を失っても無事着陸できたという有名なエピソードもある）

F100-IHI-100 エンジン

・F-15イーグルの優れた機動性を実現するためには強力なエンジンが必要。そのために開発されたのがP&W F100-PW-100エンジン。

最大推力 6,500kgf（アフターバーナー作動時 10,500kgf）という凄まじいパワーを発生するが、エンジンの重量は1,370㎏ととても軽量に作られている。

この強力なエンジンを2基搭載したF-15イーグル、理論上は加速しながら垂直上昇もでき、必要な場合は最大速度マッハ2.5まで達することが可能だが、高速性能よりも亜音速での空中戦における高G旋回など機動性が要求される場面において、このF100エンジンは本領を発揮するという。

航空自衛隊のF-15には、IHI（石川島播磨重工業）でライセンス生産されたF100-IHI-100が搭載されていが、現在はその改良型のF100-IHI-220Eが装備されている。

極限まで軽量化を追求した7段目 ブレード

・F-15J戦闘機のF100-IHI-100 エンジンは、ファン3段、高圧圧縮機10段（全13段構成）となっています。

圧縮機の初段は異物突入に強く軽量なチタン合金が使用されていますが、空気は圧縮されるにつれ高温となります。チタン合金は、300℃以上になると強度が低下することから、通常はニッケル基耐熱合金やステンレス系の材質に変わります。

しかし、ニッケル合金は耐熱性に優れ強度も高い反面、重いという欠点もある。ブレードが重くなると、ディスクにも強大な荷重が作用するため必然的に頑丈にする必要があり結果的に重量増しとなります。

ジェットエンジンとっては軽量化も最重要。可能な限り軽量なチタン合金を耐用温度ギリギリまで使用したいことから、従来はニッケル合金の使用範囲となる圧縮機7段目（HPC 4）にも耐熱性を高めたチタン合金が採用された。

HPC 4（＃7）に使用されている チタン合金（Ti-6Al-2Sn-4Zr-6Mo）は、耐用温度450℃（従来のTi-6Al-4Vは300℃程度）まで使用可能。 βリッチα-β型チタン合金という特殊な材質となっています。

F100エンジンの圧縮機の中では、高圧4段目（＃7）だけに使用される珍しいチタン合金です。

虹色に輝くレインボーメタル

・このレインボーに輝く虹色は圧縮熱で焼けたものではなく、グッズ販売メーカーによって プラズマ高熱発色研磨加工されたもの。裏面のブルーカラーは高熱研磨処理よる色ということでした。

身近な物で近い色は、バイクのチタンマフラーの美しいレインボーカラーに似ています。

入手方法

・全国各地で開催される基地祭の出店で時々販売されています。F-4ファントムのJ79エンジンのコンプレッサーブレードを加工したキーホルダーや、今回紹介したF-15 ブレードキーホルダーなど様々なラインナップがあります。

しかし、毎回必ず販売されるわけではない限定品なので、見つけたらその瞬間に購入するというスタンスがおすすめです。

他にはネット通販やオークションサイトで販売されていることもあります。

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