国内線で活躍する中型旅客機 ボーイング 767-300ER、そのエンジン内部にある羽根って何枚あるの?答えは驚異の4000枚以上、その詳細は。
気にはなるけどバカバカしい、そんな疑問を当サイトが解決。
今回はグルグルと回っているエンジンの羽根を、ファンから低圧タービンまで全て数えました。「アホらしっ」と思っているそこのあなた、ほんとは気になるでしょ。
チマチマと1枚ずつ図面に鉛筆で点を打ちながら数えましたよブレード枚数。
今回はB767-300ERのエンジン
・今回のブレード枚数調査機は、空港でよく見かける中型機 B767-300ERをチョイス。
就航当初は普通過ぎて地味という存在でしたが、747-400が退役してからはエンジンが共通という事やウイングレットが装備されたことで急に人気が出てきた機体です。
お相手はみんな大好き CF6-80C2 エンジン
・このエンジンの魅力は何といっても、豪快なパワーとサウンドが人気の理由ではないでしょうか。
最近のTrent XWBや1000も確かに素晴らしいエンジンですが、乗客として乗る時は全く面白くありません。国内線だとさらにパワーを絞るのでおとなしすぎて個人的には微妙です。
さぁ、鉛筆を持って数えよう
Noriko SHINAGAWA, CC BY 2.0, ウィキメディア・コモンズ
・上の画像はファンブレードですが、このブレードを1枚1枚 チマチマ数えるわけですよ。ファンは38枚とメモ。
ここから先は一部図面などを使うので掲載はできませんが、流れ的にはこんな感じです。
FAN・OGV・LPC・HPC ・HPT・LPTの Blade & Vaneを、とにかく全て片っ端から数えるだけという地味な作業です。
【作業のイメージ】
James L. Kolstad, Public domain, ウィキメディア・コモンズ CF6-6の図面を説明のため加筆(ナット検証の記事で使用したものを貼っただけです)
あくまでイメージ、これはどこにでもある本です。
それでは電卓で足してみよう
・全て数えるのに1時間半、ここからが楽しい作業です。あとは足せばいいだけですから。
グルグル回っている大きなファンは38枚しかないのに、内部にほんとに 4000枚以上もあるのか?
答えをどうぞ
内訳はこちら
Zephyris at English Wikipedia, CC BY-SA 3.0,
・CF6-80C2エンジン内のブレード(最前方のファン~最後方の低圧タービンまで)、全てのブレードとベーンを数えると↓
- ファン動翼:38枚
- ファン・OGV:80枚
- LPC 動翼 284枚
- LPC 静翼 604枚
- HPC 動翼+静翼 1,787枚
- HPT 動翼+静翼 256枚
- LPT 動翼+静翼 1,062枚
合計 4111 枚
(動翼 1799枚、静翼 2312枚)
・数えた本人が驚きました。こんなにあったのという気持ちです。
今まで、いくつかの記事で 1,500枚とか適当な発言してました(すみません…)
たしかに動翼だけだと 1,500枚くらいなので間違いではありませんが。
これからは堂々と 「動翼と静翼 合計 4,111枚(CF6-80C2の場合)」という表現にしようかと思います。該当する記事も修正する予定です。
・今回のような軽いノリの即読み系は、【飛行機マニアの暇つぶしシリーズ】で紹介する予定です。