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【BOEING 767】客室窓 Passenger Cabin Windows (ATA 56 WINDOW PANE)

今回の航空ジャンク部品シリーズは、Boeing 767シリーズの客室窓を紹介します。

旅客機が巡航する高高度(10,000~12,000メートル)は、外気温-50℃、気圧は地上の1/4という環境。その中を、音速に近い速度(対地速度 800~900km/h)で飛行している。

離陸後わずか数十分で気温は地上と50℃以上の差、灼熱の地域や極寒の地域へ数時間で移動するなど、飛行機は常に様々な環境変化に耐えている。

窓もまた同じく同様。特に外気に触れる外側の窓(アウターペーン)は、このような環境変化に加え空気中のゴミや雨・雹などに常に晒されている。

 

WestJet Boeing 767-300ER C-FOGTAaron Davis, CC BY-SA 4.0

・高高度を巡航中の機内は、与圧により胴体やドアに大きな力が加わっています。それは窓も同じ。30センチの正方形に約500kgの力が機内から外へ向かってかかっている。

 

近年の旅客機の客室窓は、ストレッチ・アクリルと呼ばれる加熱引っ張り加工により縦横約1.7倍に引き伸ばし分子方向を整列させ割れ対し強化した材料が使用されています。

 

Boeing 767 Cabin Window

BOEING 767 Series

ATA56 Structure

Passenger Cabin Window

  • 搭載機種:Boeing 767シリーズ
  • 材質:ストレッチアクリル
  • 外側表面:ー
  • 製造:ー

 

B767シリーズ 客室窓のサイズ

Applicable Model Boeing 767 Series
ATA Number 56
ATA Section Passenger Cabin Windows
Material Stretched Acrylic
Size 388 mm X 288 mm X 9.0mmt
Weight 1,100 g

 

旅客機の客室窓は3層構造|どんな役目なのか

・旅客機の客室窓は、どのメーカーの機種でも基本的に3層構造になっています。

①:外気に直接晒される外側の窓(アウターペーン)

②:アウターペーンが割れた時のバックアップ用 内側窓

③:乗客が普段触れて手垢がついているアクリル製の保護窓

①:外側窓(アウターペーン)

外気に直接晒されると同時に、与圧による大きな力を受け持つのがこのアウターペーン。

通常使用では割れないよう厚みがあり、ストレッチ・アクリルという特殊な材質でできている。見分ける特徴としては、窓の縁に勾配や段差がついています。

 

Boeing 777 外気に直接晒される外側窓(アウターペーン)

②:内側窓

アウターペーンが万が一割れた時のバックアップの窓、通常時は内側窓に力が加わることはありません。

あくまで緊急時の一時的に使用する窓なので、厚さもアウターペーンの約半分縁で勾配もなく、単純なアクリル板のような形状となっている。

見分ける特徴は、窓の下側に1ヵ所だけ曇り止め用の小さな空気孔があいている。

 

エアバス A320の内側窓(曇り止め用の小さな空気孔がある)

③:保護窓

・3層目の保護窓は、普段機内で乗客が触る事ができるアクリル窓。

構造的にも特に力が掛かっているわけでもないので、薄くペラペラで頼りない感じの窓です。あくまで①・②窓の保護用。

 

旅客機の窓は外側・内側・保護用の3層構造となっている

ほとんどのジェット旅客機の客室窓は基本的にこの3層構造となっています。

コックピットの窓は、圧力差に耐えられるだけでなく鳥衝突(1.8㎏の鳥が巡航速度で飛行中に衝突しても突き破られないこと)やワイパーでこすられることから、表面に強化ガラスを貼り合わせた積層ガラスが使われている。

 

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