・ボーイング 767-300に搭載されていたコックピットの計器、昇降計(VSI:Vertical speed indicator)を紹介します。
Boeing 767-300 昇降計:VSI
Boeing 767-300
Flight Instrument System
VSI:Vertical speed indicator
- 型式:BOEING 767-300
- 全長:54.9 m
- 全幅:47.6 m
- 全高: 16.0 m
- 最大離陸重量:134 トン
- 巡航速度:862 km/h
- 航続距離:3,150~9,700 km
- エンジン:PW4000、CF6-80C2、RB211
- 備考:ボーイング最初の双発ワイドボディー・ジェット機として開発された767シリーズは、250席クラスの旅客機としては初となるパイロット2人乗務を実現した。それを可能にしたのが、多くのシステムを自動化した他、コックピットにある計器の一部を1つの画面に集約化するグラスコックピットが採用されたことが大きい。1981年に初飛行した767は、2020年現在でも多くのシリーズが運航されている。
昇降計の画像
・ボーイング767のコックピットは、複数の計器を1つの画面に集約したデジタルと昔ながらのアナログ計器が混在した初期のグラスコックピット仕様となっています。
予備計器以外は全て画面に集約という最新機種よりも、このようなアナログ混在タイプの方が安心感があると好むパイロットも多いようです。
AeroMexico_Boeing_767-300ER_cockpit.jpg:Luisrmb 772 at en.wikipediaderivative work: Altair78 / CC BY
※このVSIは衝突防止装置TCAS 義務化以前の古いタイプの物です。
昇降計(VSI)とは
・昇降計とは、飛行機がどれくらいのレートで上昇または下降しているのか瞬間的な数値を表示する計器です。
水平飛行中なら計器の針は0を指し、上昇なら(+)上向き、下降なら(-)下向きに針が動きます。
B767のVSIの場合、単位が1000 FPM(毎分1000フィート)となっていて、もし上向きに2を指していたら、1分間に2000ft(約610m)上昇していることになります。
着陸の為の降下中は約-0.75(750 ft/min)でアプローチしています。
・例えば 高度33,000 ft(約10000m)で巡航する場合、離陸後ずっとVSIの針が+3を指していたら11分後には高度33000ftに達します。