航空無線のセクションは色々ありますが、最初はタワーをマスターすれば離着陸のタイミング、着陸機のエアライン名・離陸の順番など目の前の状況が把握でき飛行機撮影やウォッチに活用できます。
【エアバンド初心者を脱出する10の話】
第6回目は【エアバンド活用の第一歩はタワーを聞こう】についてです。
もくじ
航空無線の流れ(周波数は色々変更する)
航空管制には様々なセクションがあり、飛行機は出発~到着まで指示された周波数で色々なセクションと交信しながら目的地まで飛行しています。
例えば国内線の【東京発~沖縄行き】だとこんな流れです(一例なので厳密ではありません)
欲しい情報によって周波数は変わる
このように航空管制は色々なセクションがあるので、エアバンドで聞く際も自分が欲しい情報の周波数に合わせる必要があります。
- 飛行機の目的地を知りたいならデリバリー
- 着陸後の使用スポットを知りたいならグランド
- 遥か上空の飛行機を追いたいならコントロール
- 事前に着陸方式やコースが知りたいならアプローチなど
※まだまだ色々ありますがざっとこんな感じ。
経験談で言うと(ハンディ受信機+付属アンテナ)で地上局は15Km程度、上空にいる航空機が100Km前後まで受信。
ディスコーンアンテナだと上述の受信できた地上局はよりクリアーに、巡航中の航空機なら200~300Kmまで追跡できました。
※周囲の障害物や受信している場所の高さ、航空機の高度によって受信範囲は大きく変わります。
日本全国 空港無線周波数リスト
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タワー(Tower)をマスターしよう
エアバンドをマスターする近道はやはり離着陸の臨場感が楽しめるタワーだと思います。
無線交信後の一時の静寂、エンジンをフルパワーにしてダイナミックに離陸する飛行機。また、悪天候の中を着陸する飛行機のコックピットからは無線をとうして緊張感がこちらまで伝わってきます。
離陸と着陸(Takeoff and Landing)
まずは離陸と着陸の交信内容を理解しましょう。
All Nippon 481, Wind 030 at 10, Runway 05, Cleared for take off.
(ANA 481便 風は30度方向から10ノット 滑走路05から離陸許可)
①:All Nippon 481(コールサイン+便名〇〇〇)
②:Wind 030 at 10(風向030度方向から風速10ノット(Kt)→5m/sの風)
③:Runway 05(使用滑走路は05番)
④:Cleared for take off(離陸許可)
Japan air 907, Wind 340 at 8, Runway 36, Cleared to land.
(JAL 907便 風は340度方向から8ノット 滑走路36に着陸許可)
①:Japan air 907(コールサイン+便名〇〇〇)
②:Wind 340 at 8(風向340度方向から風速8ノット(Kt)→4m/sの風)
③:Runway 36(使用滑走路は36)
④:Cleared to land(着陸許可)
コールサインや方位340で?と感じたらこちらに戻りましょう。
【エアバンド入門 #2】コールサインがわかれば航空会社がわかる 【エアバンド入門 #5】滑走路の番号と方位を理解しよう余裕があれば覚えておくと便利な交信例
- Orange Liner 306, hold short of runway 16L,your Number 2.
(ジェットスター306便 2番目の離陸 滑走路16レフト手前で待機) - Air Do 13, runway 34R, line up and wait.
(エア ドゥ13便 滑走路34ライトに入り待機) - All Nippon 960, continue approach runway 34L.
(全日空 960便 滑走路34レフトへのアプローチを継続) - 〇〇Airport runway closed due to bird strike~
(〇〇空港の滑走路は鳥衝突の報告によりクローズ)
タワーの交信内容の意味がわかるようになるとエアバンドが一気に楽しくなります。レシーバーを持たずに空港に行くと変な不安になるかも(笑)
余談ですが、羽田空港にあるエクセルホテルは部屋から飛行機が見えるプラン【滑走路側】もあるので、誰にも気兼ねなく無線を聞きながら最高の飛行機ウォッチができまよ。
【エアバンド初心者を脱出する10の話】
第7回目は【フィート高度をメートルに換算する方法】日本と違う単位についてです。