B747は『サッターツイスト』と呼ばれる主翼先端 3度ひねりで難問を解決した。試験飛行中に救いようのない翼と罵られるほど激しいフラッター問題が発生。ボーイング747計画は頓挫する可能性すらあった。
ボーイング747の設計主任者が語る開発秘話。
航空資料館
B707の2倍のサイズという巨大な旅客機は様々な技術的困難を乗り越えて誕生。現代でも語り継がれる空のクイーン 名機747となった。
【本書の内容】
- 第1章:気がつけばいつもそばに
- 第2章:大学と戦争
- 第3章:ダグラス、ボーイング、そしてストラトクルーザー
- 第4章:ジェット機時代
- 第5章:747のリーダーに
- 第6章:巨人、その姿を現す
- 第7章:首も覚悟で
- 第8章:主翼と重量に一大事
- 第9章:747、ついにお披露目
- 第10章:空へ
- 第11章:世界を塗り替える
- 第12章:新たな任務
- 第13章:チャレンジャー号の悲劇
- 第14章:顧問としての第二の人生
・1960年代後半、人々はスピードを求め将来の航空の未来像は超音速機(SST)が主役になると考えていた。その未来を現実に叶えたのがコンコルドだった。
一方、SST計画とは別にパンナムは1970年代後半の需要予測で、707の2倍の客席となる350席クラスの大西洋・太平洋横断可能な輸送機が必要になると予測。直接のスポンサーになることでボーイングと契約。
しかし、ボーイングは超音速時代の波に乗ろうとB2707の開発をスタートしており、ほとんどの設計チームが超音速機開発に集中していた。そこで抜擢されたのが、ジョー・サッター率いる設計チーム『ジ・インクレディブルズ』だった。
前代未聞の巨大機開発には様々な技術的困難が待ち受けていた。特に重量増加や、大型ターボファンエンジンのサージ問題、フラッターなどには悩まされたという。
結果的に、ボーイングという会社を救ったのも747だった。
【どんな人におすすめ?】
・B747ジャンボジェットの歴史についてより詳しく知りたい方、将来、航空機設計を目指している人におすすめ。747の開発主任が日々どのように考え行動していたのかが本書に詳しく書かれています。
航空資料館
B747の開発では、RRエンジンのハイフィル 複合材ファンブレードで揉めたことも。『そのブレードは、バードストライク試験にはパスしなかったけど、ホテルのコーヒーテーブルは真っ二つに切れた…』
この本のまとめ
読みやすさ(初心者向き)
(4.0)
メカ的な面白さ
(4.0)
写真・図面の豊富さ
(1.0)
値段
(3.0)
入手性
(1.0)
買うべきか
(4.0)
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