・12月に入っても気温24℃という暖かい那覇空港。滑走路の末端にある瀬長島の小高い丘では、多くの航空ファンがお気に入りの機体を撮影していた。
民間機から自衛隊機、空を見上げれば米軍機まで飛行している。那覇空港周辺の空域は、撮影の素材に困らない。
午前10時の到着ラッシュが終わり、一時だけ静けさが戻った。1時間後の11時には出発ラッシュが始まる。
そんな中、73.9メートルという長大な胴体を持つANAのボーイング 777-300 JA754Aが離陸のために滑走路36Rの端までやってきた。国内線では最大の大型旅客機だ。
JA754Aが登録されたのは、1998年10月となっている。機齢でいえば22年というベテラン機材。その年月を、ほぼずっと日本を離れることなく国内線として北から南まで飛び回っている。
離陸のため滑走路端まで地上走行中のANA B777-300 JA754A
また、2011年07月〜2016年04月までの約5年間、ポケモン・ピースジェット特別塗装機として活躍していた。
元ポケモン ピースジェットとして活躍していた JA754A(2011年11月撮影)
20世紀の傑作旅客機と呼ばれたB777(トリプルセブン)
・ボーイングの旅客機としては最後のアルミ合金製のボディーと翼を持つ。実績が確立された材料、人間工学に基づいたコックピット、先進のアビオニクス、低燃費エンジンなど、21世紀でも通用する旅客機というコンセプトで設計されたトリプルセブン。
自信に満ちあふれた顔つきは、その信頼性の高さを象徴しているのかもしれない。
AMA B777-300の機体スペック
・カメラがB777-300を捉えてから離陸までの約3分間、頭の中はJA754Aの就航当初から現在までの歴史を振り返っていた。
【飛行機撮影|マニアな目線で機体を愉しむ】を再開しました。