エバー航空のA321(B-16207)に搭載されているCFM56-5Bエンジンのコア側のみにある小さなシェブロンノズル。これって効果あるの?調べてみました!
シェブロンノズルといえば、B787のギザギザ エンジンで広く知れ渡りいまさら感がありますが、CFM56-5Bエンジンの小さなシェブロン効果については情報が少なかったので紹介します。
内容は、本家CFMIのプレスリリース 2003年に発表されたものを参考にしています。
・CFM56-5Bエンジンの排気ノズルだけに装着されている小さなシェブロンノズル。
効果としては、離陸時に10 EPNdB(実効知覚騒音レベル?)低減できる。普通のデシベルと何が違うのかよくわからないがFAR 36 Stage 3 ノイズリミットを下回っているとか。
う~んなるほど、小さいけど効果はあるらしい。
しかし、なぜB787のようにファンの排気側にもギザギザがないのか?
その疑問は後ほど解決します。
ちなみにこのシェブロンノズル、開発中のB777Xに搭載のGE9Xでは検討の結果、採用中止になったらしいですね。
検討の結果?・・・何が結果なのか調べてみた。
B787:Trent1000 ファン排気側 シェブロンノズル
・シェブロンノズルについて調べてみると、意外にも長所と短所が存在していた。
『離陸時におけるシェブロンノズルの騒音低減効果は高い。しかし、欠点として巡航時の推力低下がある』
そう、B787が離陸するときのエンジンノイズはたしかに静かになっている。しかし、巡航推力で数%のロスがあるらしい。
深い理由はわからないが、CFM56-5Bエンジンがファン側にシェブロンを採用していないのも巡航推力と関連しているからなのかもしれない。
結局は、シェブロンもウイングレットの時と同じなのではないか?
B747-400が就航した当時、ウイングレットはハイテク機の象徴!画期的な空力デザイン!先進のテクノロジーと賞賛されまくりで、大型機からビジネスジェットまで何でもウイングレットを装着すれば最新鋭の飛行機だった。
この素晴らしいハイテク機の象徴ウイングレット、B777やB787に付いているだろうか?
いつものお決まり『より一層の改善された先進空力技術・・・』で『進化した在来型』に戻るということになるのでは。
そんな予感のするシェブロンの話でした。
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・撮影場所:沖縄県那覇市鏡水150 (那覇空港 南側送迎デッキ)
・機材:EVA AIR(エバー航空)A321-200 B-16207 ハローキティ『なかよしJET』