【空の貴婦人】DC-8は機内で喫煙できた古き時代の旅客機
今では考えられない機内での喫煙。DC-8やB747クラシックが就航していた当時、普通席後方は喫煙可能なエリアでした。
また、ファーストクラスやコックピットにも灰皿が常備され、離陸後にサインが消えると一服という乗客の姿も。
1950年当時は「DC-6」や「DC-7」といったプロペラ機が主力機だったが、1960年代に入りDC-8の就航によってスピード時代へと突入した。
今回は、そんな古き良き時代に就航した「1/500 日本航空 Douglas DC-8-61」を紹介します。このモデルは、”JAL 50周年記念”として機内販売されていた限定モデルです。
JAL McDonnell Douglas DC-8-61 JA8041
国内線はより早く、国際線はより快適に
1950年代、日本航空は「DC-4」や「DC-6B」「DC-7C」といったプロペラ機を主力機材としていた。1960年代に入ると旅客機もジェット化され、高速輸送時代の幕開けとなった。
日本航空が導入した「DC-8」は、これまでのプロペラ機と比べて速度で1.5倍、飛行高度は2倍となり天候に左右されにくい運航が可能となり、給油のための寄港もこれまで国際線では複数回だったのが1回程度となった。
DC-8によるジェット化によって、国内線はより早く、国際線では快適なフライトの提供が可能となった。
機体経歴
・1970年1月新造:日本航空(JA8041)
・1981年6月:退役
機体画像:ノーズからテール
機体全体
ノーズ部分
胴体中央(左)
主翼(左)
後方(左)
垂直尾翼
後方(右)
中央(右)
右側ノーズ
コックピット
胴体下面
画期的に進化したJT3Dエンジン
・初期に導入されたDC-8には、騒音が著しく酷い JT3C(ターボジェット・エンジン)が搭載されていた。また、燃費が悪いことから天候によって航続距離が制限されることもあった。
しかし、エンジンをJT3D(ターボファン・エンジン)に換装したDC-8は、初期型と比べて航続距離が約2倍となり無給油で大西洋横断も可能となった。
また、胴体延長型など様々なモデルも数多く登場。旅客機として幕を閉じた後も、貨物機として利用された機体も多い。
JA8041は鶴丸マークで受領した第1号機
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