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【エアバンド入門 #4】エアバンドは付属アンテナで受信できるのか

航空無線(エアバンド)を聞くにはアンテナをどうすればいいのか悩む方も多いと思います。付属アンテナでも受信できるのか?専用アンテナを買わなければいけないのか?

エアバンド初心者を脱出する10の話

第4回目は【エアバンドの受信アンテナ】についてです。

 

無線通信は様々な周波数の電波を使っている

電波は周波数により波の幅(波長)が違います。

身近な物でいうとWi-Fi・スマホ・Bluetoothなど電波を使用する機器は、それぞれ決められた波長の電波を専用アンテナを使って通信しています。

アンテナには様々な種類があります。乱暴な表現をすると、適当な長さの金属の棒であればどんな周波数の電波でも実用性を無視すれば受信はできます。

しかし、より遠くの局とよりクリアに通信できることが無線通信には要求されます。スマホでいうと読込み速度や繋がりにくいを解消したいといったところ。

これら技術的な要求がされた瞬間、アンテナというのはただの金属棒から一気に『アンテナ工学』という学問に発展します。

 

周波数とアンテナの関係

アンテナは使用する周波数帯によって効率のよい適した長さがあります。

・携帯電話のアンテナ 7.5cm

・FMラジオのアンテナ 90cm

・民間機 VHF帯エアバンド 60cm

※比較用のため参考数値は大まかな値を使用しています。

付属アンテナはオールマイティなヘリカルアンテナ

多くのハンディータイプ 広帯域レシーバーにはヘリカルアンテナと呼ばれるタイプの物が付属しています。

※一部、昔のFMラジオのように伸び縮みするロッドアンテナ付属している場合もあります。

ヘリカルアンテナの内部は金属の棒ではなく、バネのようなコイル状になっています。

ヘリカルアンテナのメリット

・効率良く受信できる周波数の幅が広い

・本来必要なアンテナ長をコイル状に巻くことで長さを短縮できる

 

※最近は、自動車でも空気抵抗を考えてラジオのアンテナを、棒状のロッドアンテナからヘリカルタイプやブレードアンテナに改良されています。

このようにメリットもありますが、メーカーが設計時にどの周波数帯に中心を置くかによって特性がかわります。

一概にはいえませんが、広帯域受信機の付属アンテナはアマチュア無線が使用している144MHz帯か430MHz帯のどちらかに中心があるといわれています。

もし、付属アンテナが144MHz帯付近に中心があれば、民間機エアバンドの120MHz帯も結構クリアに受信できます。

それに対して430MHz帯付近が中心だと、空港から離れるとノイズが極端に多くなったりする場合があります。

 

ポイント
付属アンテナは空港周辺専用と割り切りましょう!

エアバンド専用アンテナとは

エアバンド専用アンテナとは、様々な電波が飛び交う中で民間機が使用している120MHz付近の電波だけを効率よく受信できるよう特別に設計されたアンテナです。

なぜこのような商品が販売されているのかというと、付属アンテナはオールマイティではありますが、受信感度よりも幅広く全体的にというコンセプトで設計されています。

民間機エアバンド 120MHz帯の感度が特に素晴らしいというわけではありません。

それが実感できるのが意外にも空港の送迎デッキ。

・あるポイントでクリアに受信できていたのが、撮影のため少し建物の影に移動した瞬間、雑音交じりで音声が聞きにくいといった現象。

 

・管制塔からの音声はクリアだけど、スポット駐機中や移動中の飛行機からの音声はノイズ混じりなど。

これは付属アンテナがエアバンドの周波数帯域に合っていないというのも原因の一つ。

※他にも電波の減衰・回析など様々な要因があります。

これを改善する一番手軽で簡単にできるのが120MHz帯の周波数帯域で効率よく受信できるように設計されたエアバンド専用アンテナを使うことです。

私も初心者時代にこの現象に悩まされ、レシーバーの感度が悪いからだと思い込んでいました。

しかし、周囲の仲間からエアバンド専用アンテナに交換することを強く勧められ、半信半疑で試したら目を見張るほど改善したという経験があります。

エアバンド専用アンテナによって改善されたポイント

 

・建物の影でもノイズが低減・音声の明瞭度も格段に向上し聞きやすくなった。

・建物の反対側にいる飛行機から管制塔を最初に呼ぶ『イニシャルコンタクト』が聞けたこと。

・多少ノイズは混じるが自宅でもエアバンドを受信できた。

 

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空港周辺ではアンテナを使い分けましょう

エアバンド専用アンテナが本領発揮する場面は『ここ少し感度が悪いな~!』という場所、例えば空港隣接ホテルの室内、少し離れた公園などでノイズが改善されたりと威力を発揮します。

逆に言えば多少聞きづらい時があっても気にならないのであれば付属アンテナで問題ありません。

私自身は2本のアンテナを使い分けて運用しています。

羽田空港や成田空港など大きな空港では、飛行機が建物の影に入ることが多いのでロングタイプの専用アンテナ。

 

離島など周囲が開けて影に入る場所が少ない空港では、ショートタイプの専用アンテナや付属アンテナを使用。

専用アンテナは感度重視なので、少し長さがあり良くも悪くも目立つ!ということ。

ただし、撮影で狙っている機体を待っている場合は専用アンテナに付け替えて万全の体制で挑んでいます。(精神的な安心も担保されます)笑

エアバンド初心者を脱出する10の話

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