ジェットエンジンは、なぜ巨大なパワーがでるのか?どんな仕組みなのか?素朴な疑問だけど奥が深い。そんな内容をわかりやすく解説。
ここ数年で発売されたジェットエンジンの本では、間違いなく断トツ上位なのが、この『ジェットエンジンの仕組み』という本。
著者の吉中 司 氏はプラット アンド ホイットニー社のエンジニアで、過去の有名な著書には『数式を使わないジェットエンジンのはなし』がある。
13冊目の本は、著者:吉中 司 氏の【ジェットエンジンの仕組み】を紹介します。
ジェットエンジンの仕組み:吉中 司(著)
本の内容は?
基礎編では、なぜジェットエンジンは巨大なパワーを発生するのか?エンジンの構成部品、作動原理などをわかりやすく解説している。
応用編としては、タービンブレードの材質やコーティング技術など、入門書と位置づけられているが間違いなく専門書に近い内容。
ジェットエンジンに興味があるという方はぜひ一読することをおすすめする。
初心者が読む場合は、一度別のエンジン入門書で専門用語など基礎を理解してから読むと、この本の凄さがわかるだろう。
本の目次
- レシプロからジェットへージェットエンジン誕生の歴史
- より速く、より遠くー熱サイクル
- 流れと機械のハーモニーエンジンの主要構成要素
- 頼れるエンジンーエンジン高信頼性への努力
- チャンスか危機かー将来のジェットエンジン
- 日本の貢献
どんな人におすすめ?
ジェット機の醍醐味はやはりあの迫力ある離陸だと思います。
巨体を浮上させために轟音を発する大出力のエンジン、常にその時代の最先端技術が投入されるジェットエンジンは人を惹きつけてやまない魅力があります。
外見はシンプル、しかし内部は複雑極まりないジェットエンジンの疑問をプラット アンド ホイットニーのエンジニアである著者があらゆる視点で解説。
少々難しいページもありますが、タービンブレードの章に関しては特に素晴らしく国内の書籍でここまで説明しているのは珍しいと個人的に思ったほど。
ニッケル耐熱合金の材質や単結晶の製造法、セラミックコーティングに興味を持っている人はぜひ一読することをおすすめ。
将来、ジェットエンジン業界に携わりたいという方もきっと役にたつと思います。
言葉が気に入った!
ジェットエンジンには、空力、熱力、燃焼、音響、機械設計、応力、振動、材料、制御、機械工作、計測、品質管理など幅広い工学知識、それも先端知識が必要となる。
おすすめ度?
ヒコぐま
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