【錆びない超合金】B747-400 キーホルダーの話

【おすすめ飛行機の本 #18】飛行機物語:鈴木真二著

18冊目の本は、著者:鈴木 真二 氏の【飛行機物語 羽ばたき機からジェット旅客機まで】を紹介します。

飛行機に取り憑かれた中の人が愛読している航空ファンに役立ちそうな飛行機の本を紹介しています。

かなり偏食趣向ですが、よろしければ覗いてみてください。

飛行機物語:羽ばたき機からジェット旅客機まで

本の内容は?

2000年よりも前に航空力学を習った方は覚えているだろうか?誰もが一度は習った揚力の説明。しかし今はこの説明がないことを。

飛行機の翼の断面は下側が平らで上側が反っている、翼が空気中を移動すると空気は上面と下面を通る流れに分かれる。上下に分かれた空気は後縁で合流するが、上面は反っている分だけ移動距離が長くなる。その結果、上面の流れは下面より速くなる必要がある。流れが速いということはベルヌーイの定理によって空気の圧力が下がる、この上下の圧力差によって上向きに揚力が生まれ飛行できる。

少しニュアンスが違うかもしれないが、だいたいこんな解釈の説明だったかと思う。

2001年、この説に異議を唱えたのがアメリカ フェルミ研究所のアンダーソン氏だった。

長い間この揚力説明をしていた業界はその異議に激震した。

詳細は本書に詳しくありますが結局は上下流の同時到着がおかしいという話ベルヌーイの定理を否定したものではなかった。

ほかにも『ウサギとカメ』を使った揚力の説明を覚えているだろうか?

同時に出発した例の『ウサギとカメ』という気流。上面をウサギ・下面をカメが走り同時にゴールする。上面は距離が長い分ウサギは走る必要がある・・・しかしなぜ同時にゴールする必要があるのか、むしろ同時に到着しないということが風洞実験で証明されている。

その後は航空教室など一般向けの説明でも『ウサギとカメ』を例にしたような上下流の話はなくなりました。

本題は羽ばたき機からジェット機までという科学と技術の内容ですが、揚力の章が大きく取り上げられていました。

本の目次

  1. 揚力はなぜ発生するのか
  2. リリエンタールからライト兄弟へ
  3. エンジンはどのように開発されたか
  4. プロペラはなぜ推力を発生するのか
  5. 翼理論が誕生するまで
  6. 金属の機体が誕生するまで
  7. ジェットエンジンが誕生するまで
  8. ジェット旅客機が開発されるまで

どんな人におすすめ?

揚力の解釈について疑問を持った人

難しい定理をやさしく説明しようとするあまり深みにはまるということは多々あります。

この【飛行機が飛ぶ原理】揚力についても身近なことで説明しようと例の『ウサギとカメ』や『マラソンしている人』が同時にゴールという強引に説明した結果、疑問が生じたのではないかと思います。

ただ、一般受けするのはどっちだろうと個人的には思います。

最近は『作用反作用の法則』で説明したり『空気を下向きに曲げる・・・・』など解釈の問題ということで統一性のない無難な揚力説明になった気がします。

なんとなく航空教室では『ウサギとカメ』の時代のほうが講師は堂々と説明していた気がする(笑)

著者のこの言葉が気に入った!

むずかしい理論を簡単に説明しようとするあまり、間違ってしまうこともある。

読んだ人の感想

ヒコぐま

今でもしっくりいかない『飛行機はどうして飛ぶの?』を『どうして説明できないの?』

 

この本のまとめ
読みやすさ(初心者向き)
(3.5)
メカ的な面白さ
(2.0)
写真・図面の豊富さ
(2.0)
値段
(4.0)
入手性
(4.0)
買うべきか
(3.5)
1+

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