・ボーイング B747-400に搭載れていた GE CF6-80C2 エンジンのファンブレード画像や、サイズの比較について紹介します。
※画像のエアラインと記事内容は一切関係ありません。
航空資料館
CF6-80C2エンジンについて
B747-400 / 767-300
General Electric CF6-80C2 Engine
FAN BLADE
エンジン概要 | |
型式 | GE CF6-80C2 シリーズ |
最大推力 | ・B747-400(CF6-80C2B1F):57,160 lbf ・B767-300(CF6-80C2B6F): 60,030 lbf |
ファン直径 | 2.36 m |
ファンブレード長 | 0.78 m |
ブレード枚数 | 38枚 |
ブレード材質 | チタン合金(Ti-6Al-4V) |
バイパス比 | 5.0-5.3 |
全圧力比 | 29.2ー31.3 |
搭載機種 | Boeing 747-400、767、MD-11、A300、C-2 |
CF6-80C2B1F ターボファンエンジン
・1969年、DC-10用として開発がスタート CF6-50シリーズ。後に1975年以降からボーイング B747クラシックのエンジンとしても採用された。1980年以降に入ると、さらなる環境性能・燃費向上が望まれたことからCF6-80シリーズが開発されることとなった。
CF6-50シリーズからの移行期エンジンとして、-50シリーズのコアを転用したCF6-80Aを搭載のB767/A310用が1982年に就航開始。本格的に内部コアなど全てを一新したCF6-80C2が1985年に就航開始した。
CF6-80C2の燃料消費率は格段に良くなり、CF6-50シリーズと比較して13.5%も向上した。燃料制御もこれまでのアナログからデジタルのFADECによる自動化。整備性・定時出発率も含め全てが格段に進化した。
このエンジンは、B747-400だけでなくB767シリーズ、MD-11、A300/A310、C-2など様々な機体に採用され、2020年現在でも多くの航空機で運用されている。
推進力の約8割を発生する巨大なファンも大幅に変更。-50シリーズと比べてブレード全長や翼幅、翼型など様々な箇所が改良されている。
今回紹介のファンブレードは、バードストライクによりスクラップ処置・廃棄されたものだが、その新品価格は1枚あたり250万円前後ともいわれている。一度の鳥衝突がもたらす被害額は莫大なものとなる。
CF6-80C2 ファンブレードの画像
推力の約80%を発生させる巨大なファンブレードが38枚取り付けられている
バードストライクにより前縁部が大きく損傷
ファンブレードのサイズと重量
・ファンブレードのサイズは下記のとおりです。
エンジン型式 | General Electric CF6-80C2 |
ブレードタイプ | スナバー付き・ファンブレード |
材質 | チタン合金(Ti-6Al-4V) |
全長 | 780 mm |
全幅 | 270 mm |
重量 | 6,400 g (6.4 ㎏) |
※若干の測定誤差はご了承ください。
CF6-50とCF6-80C2の比較
・BOEING 747-200Bに搭載されていた『CF6-50E2』、747-400に搭載されていた『CF6-80C2B1F』のファンブレードの形状を比較した画像がこちら。
エンジン型式 | CF6-80C2B1F | CF6-50E2 |
最大推力 | 57,160 lbf (25.9 t) | 52,800 lbf (24.0t) |
回転数(100% N1) | 3,280 rpm | 3,432 rpm |
ファン直径 | 2.36 m | 2.33 m |
ファンブレード枚数 | 38枚 | 38枚 |
ブレードタイプ | スナバー付き・ファンブレード | スナバー付き・ファンブレード |
材質 | チタン合金(Ti-6Al-4V) | チタン合金(Ti-6Al-4V) |
ファンブレード単体のサイズ・重量 | ||
全長 | 780 mm | 720 mm |
全幅 | 270 mm | 240 mm |
重量(ブレード1枚) | 6,400 g | 4,600 g |
搭載機種 | B747-400 | B747-200B |
※若干の測定誤差はご了承ください。
比較画像 B747 vs B777
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