機内で流れるBGM集♪♪

B737-800:CFM56-7Bエンジン【全53シリーズ】型式番号からここまで追える

CFM56-7Bの種類

・B737NG(-600/-700/-800/-900/BBJ)から軍用機のP-8A(ポセイドン)まで、幅広い機種に搭載されている CFM56-7Bエンジン。そのシリーズは何と53種類もあります。

一体、何がどう違うのか?

型式別に最大推力などをまとめてみました。

 

CFM56-7Bシリーズ型式別一覧

CFMI CFM56-7Bシリーズ
エンジン型式 最大推力
(lbf)
連続最大
推力(lbf)
Flat Rate Temp
最大推力時気温
燃焼室 EGT
(最大出力時)
”TI” ”E” 高温高地型
型式証明
CFM56-7B18 19,500 86°F/30℃ SAC 取消
CFM56-7B20 20,600 19,400 86°F/30℃ SAC 884 1994/3/16
CFM56-7B22 22,700 22,300 86°F/30℃ SAC 886 1994/3/16
CFM56-7B22/B1 22,700 22,300 97°F/36℃ SAC 907 1997/6/11
CFM56-7B22/B2 22,700 22,300 SAC 取消
CFM56-7B24 24,200 22,800 86°F/30℃ SAC 908 1994/3/16
CFM56-7B24/B1 24,200 22,800 105°F/41℃ SAC 920 1997/6/11
CFM56-7B26 26,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 1994/3/16
CFM56-7B26/B1 26,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 1998/3/4
CFM56-7B26/B2 26,300 22,800 95°F/35℃ SAC 920 2001/8/20
CFM56-7B27 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 1995/11/25
CFM56-7B27/B1 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 1998/3/4
CFM56-7B27/B3 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 1998/7/30
CFM56-7B27A 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 1999/9/8
 ”DAC” Dual Annular Combustor TYPE
CFM56-7B20/2 20,600 19,400 86°F/30℃ DAC 894 1995/9/6
CFM56-7B22/2 22,700 22,300 86°F/30℃ DAC 896 1995/9/6
CFM56-7B24/2 24,200 22,800 86°F/30℃ DAC 918 1995/9/6
CFM56-7B26/2 26,300 25,900 86°F/30℃ DAC 930 1995/9/6
CFM56-7B27/2 27,300 25,900 86°F/30℃ DAC 930 1995/11/28
“TI” Tech Insertion
CFM56-7B18/3 19,500 SAC 取消
CFM56-7B20/3 20,600 19,400 86°F/30℃ SAC 884 2004/4/23
CFM56-7B22/3 22,700 22,300 86°F/30℃ SAC 886 2004/4/23
CFM56-7B22/3B1 22,700 22,300 97°F/36℃ SAC 907 2004/4/23
CFM56-7B22/3B2 22,700 22,300 SAC 取消
CFM56-7B24/3 24,200 22,800 86°F/30℃ SAC 908 2004/4/23
CFM56-7B24/3B1 24,200 22,800 106°F/41℃ SAC 920 2004/4/23
CFM56-7B26/3 26,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 2004/4/23
CFM56-7B26/3B1 26,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 2004/4/23
CFM56-7B26/3B2 26,300 22,800 95°F/35℃ SAC 920 2004/4/23
CFM56-7B26/3F 26,300 25,900 86°F/30℃ SAC 940 2006/4/12
CFM56-7B26/3B2F 26,300 22,800 86°F/30℃ SAC 940 2006/4/12
CFM56-7B27/3 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 2004/4/23
CFM56-7B27/3B1 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 2004/4/23
CFM56-7B27/3B3 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 2004/4/23
CFM56-7B27/3F 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 940 2004/4/23
CFM56-7B27/3B1F 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 940 2004/4/23
CFM56-7B27A/3 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 920 2008/1/2
“E” Evolution
CFM56-7B20E 20,600 19,400 86°F/30℃ SAC 904 2008/8/28
CFM56-7B22E 22,700 22,300 86°F/30℃ SAC 906 2008/8/28
CFM56-7B22E/B1 22,700 22,300 97°F/36℃ SAC 927 2008/8/28
CFM56-7B24E 24,200 22,800 86°F/30℃ SAC 928 2008/8/28
CFM56-7B24E/B1 24,200 22,800 106°F/41℃ SAC 940 2008/8/28
CFM56-7B26E 26,300 25,900 86°F/30℃ SAC 940 2008/8/28
CFM56-7B26E/F 26,300 25,900 86°F/30℃ SAC 960*1 2008/8/28
CFM56-7B26E/B1 26,300 25,900 86°F/30℃ SAC 940 2008/8/28
CFM56-7B26E/B2 26,300 22,800 95°F/35℃ SAC 940 2008/8/28
CFM56-7B26E/B2F 26,300 22,800 95°F/35℃ SAC 960*1 2008/8/28
CFM56-7B27E 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 940 2008/8/28
CFM56-7B27E/F 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 960*1 2008/8/28
CFM56-7B27E/B1 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 940 2008/8/28
CFM56-7B27E/B1F 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 960*1 2008/8/28
CFM56-7B27E/B3 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 940 2008/8/28
CFM56-7B27AE 27,300 25,900 86°F/30℃ SAC 928 2008/8/28
*1 全てのCFM56-7BのEGT限界値は950℃だが、一時的に960℃(20秒間)まで使用可能な型式がある。
・-7BAシリーズ(-7B27A、-7B27A/3、-7B27AE)は軍用機用
・/B3はBBJ用
・その他は、全て基本的にB737NG用

一覧表の見方

エンジン型式

・CFM56-7Bエンジンは大きく分けて8タイプある。

搭載機種は、、P-8A(軍用機用)などがある。

/以降の文字で付加された機能を読み取ることができる。

  • CFM56-7B:基本モデル SAC(Single Annular combustor)タイプ
  • CFM56-7B/2シリーズ:DAC(Double Annular combustor)タイプ
  • CFM56-7B/3シリーズ:Tech Insertion適用(環境性能・燃費向上モデル)
  • CFM56-7B/B1シリーズ:高温高地型
  • CFM56-7B/B2シリーズ:スラストバンプ
  • CFM56-7B/B3モデル:BBJ用
  • CFM56-7B/Fシリーズ:EGTマージン増加型
  • CFM56-7BAシリーズ:軍用機用
  • CFM56-7BEシリーズ:HPT・LPT・HPCを大幅に改良した最終型
    /以降の文字は、/3B3や/B1F・/3B1Fなど組み合わせて使用する型式もある。

最大推力

・Flat Rate Temp(外気温)時に発生可能な最大推力。単位はポンド(lbf)で表示。

連続最大推力

・最大推力には時間制限がありますが、連続最大推力は時間の制限がなく発生可能な推力。単位はポンド(lbf)で表示。

Flat Rate Temp

・ターボファンエンジンの発生推力は外気温によって変化します。温度が高くなると最大推力は低下。上の表は、Flat Rate Temp(外気温)時の最大推力。

CFM56-7Bの標準は30℃となっているが、高温高地用の増強型は41℃となっているタイプもある。

燃焼器

Cannular combustor on a Pratt & Whitney JT9D turbofanOlivier Cleynen, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons(JT9D)

・ターボファンエンジンでは主流のアニュラー型の燃焼器がCFM56でも使われています。CFM56-7Bでは、燃焼ガスを作り出す内部の空間形状によって2種類のタイプがあります。

 

シングルアニュラー燃焼器 (SAC:Single annular combustor)

内部の円周状空間を1つの部屋(1つの大きな缶)というイメージで、同心円状に燃料ノズルが20~30個取り付けられている。

 

CFM56 Combustion Chamber Dome DetailNubifer, CC BY-SA 3.0, ウィキメディア・コモンズ経由で

デュアルアニュラー燃焼器 (DAC:Dual annular combustor)

SAC燃焼器内部の円周状空間に仕切りをつけて、2つの部屋にしたような物。燃料ノズルもプライマリーとセカンダリーという名称で同心円状に二重に取り付けられています。

燃料ノズルを二重にする目的は、燃焼ガス中のNOxなど有害物質の発生を抑えること。低出力時はシングルでSACのように作動させ、高出力時はデュアルで作動させています。

GE90-115Bの燃焼室もDACとなっています。

 

DOUBLE ANNULAR COMBUSTOR MODEL NO. 12 - NARA - 17418402アメリカ国立公文書記録管理局, Public domain, ウィキメディア・コモンズ

EGT

・CFM56-7Bの場合、EGT(エンジン排気ガス温度)はLPT(低圧タービン)に入る前のガス温度を測定。単位は摂氏(℃)で表示。

全てのCFM56-7BシリーズのEGT限界値は950℃だが、一時的に960℃(20秒間)まで使用可能な型式がある。

”TI” Tech Insertion

・1994年に型式証明を取得した初期型のCFM56-7Bシリーズ。小さなマイナーチェンジは度々行われていたが、大幅に燃費や環境性能・整備コストを下げるプログラム”Tech Insertion”を2004年にスタートした。

その主な内容は、高圧圧縮機ブレードの再設計・燃焼器の改良・高圧、低圧タービンの改良となっており、その効果は燃費だけでなく整備コストも約5%削減した。

当初は初期型の改良キットとして提供していたが、2007年以降~2011年頃に新造されたエンジンには”TI”プログラムが適用されている。

”E” Evoltion

・2009年、ボーイングの737NGシリーズ 性能改善プログラムに伴い、エンジンも最新のアップグレード計画が発表された。

これまでのエンジンから大きく進化することから、Evoltionの頭文字”E”をとりCFM56-7BEと命名された。

2012年以降に導入されたB737NGシリーズは、改良されたこのCFM56-7BEが標準装備となっている。

 

↓CFM56-7BEについてはこちらで詳しく紹介しています↓

B737-800のエンジンを一瞬で見分ける!(CFM56-7BとCFM56-7BEの違い)

型式承認

・FAAの型式承認日を記載。

エンジン基本スペック

CFM56 シリーズ エンジン スペック・諸元表

国内を飛んでいるCFM56-7Bエンジン搭載機

JAL

JAL:B737-800(CFM56-7B24 エンジン)

・JALのB737-800は、導入時期によりCFM56-7Bと-7BEが混在している。

  • CFM56-7B24(-7B27):JA301J~JA340J(国際線機材は-7B27)
  • CFM56-7B24E:JA340J以降~JA349Jまで
    ※機体番号は2021/3/25現在の内容です。

JTA

JTA:B737-800(CFM56-7B24E エンジン)

・JTAが導入したB737-800は全て(JALからの移籍機も含め)CFM56-7BEとなっている。

  • CFM56-7B24E:JA01RK~JA12RK、JA350J
    ※機体番号は2021/3/25現在の内容です。

ANA

ANA:B737-800(CFM56-7B24E エンジン)

・ANAのB737-800は、導入時期によりCFM56-7Bと-7BEが混在している。

  • CFM56-7B24:JA51AN~JA68AN
  • CFM56-7B24E:JA69AN~JA90AN
    ※機体番号は2021/3/25現在の内容です。

スカイマーク

スカイマーク:B737-800(CFM56-7B26E エンジン)

・スカイマークのB737-800も、導入時期によりCFM56-7Bと-7BEが混在している。

  • CFM56-7B26:JA737N~JA73NG
  • CFM56-7B26E:JA73NJ~JA73AC
    ※機体番号は2021/3/25現在の内容です。

ソラシドエア

ソラシドエア:B737-800(JA67AN:CFM56-7B24 エンジン)

・ソラシドエアのB737-800は初期導入のJA801XとJA67ANのみCFM56-7B、それ以降は-7BEとなっている。

  • CFM56-7B26:JA801X
  • CFM56-7B26E:JA802X~JA813X
  • CFM56-7B24:JA67AN
    ※機体番号は2021/3/25現在の内容です。

AIRDO

・ANAから移籍したB737-700を保有。エンジンはCFM56-7B24。

軍用機

・軍用機ではP-8A(ポセイドン)もCFM56-7Bと-7BEが混在している。

 

航空資料館

エンジンや機体に関する内容は複数の資料を参考にしています。誤字や勘違いしている場合もあります。間違いは見つけ次第修正しています。
0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

Translate »