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A350 エンジン Trent XWB のスペックをディープに解説 ⑥

エアバス A350用のエンジン、Rolls Royce Trent XWBの概要とスペックについて紹介します。

 

JAL A350-800には搭載されているTrent XWB-75エンジン

Rolls Royce Trent XWB の概要

Rolls-Royce Trent XWB Fan, ILA 2018Matti Blume, CC BY-SA 4.0, ウィキメディア・コモンズ

・エアバスA350は、A330 / A340の後継機として開発された新世代の機体。

搭載されているXWBエンジンは、Trent 1000の技術をベースに開発された推力 75,000~97,000 lbfクラスの派生型で、トレントシリーズでは最大の出力を誇る。

型式承認は2013年2月、推力的にみるとB777に搭載されているPW4074~4090クラスを守備範囲とする新型エンジン。トレントシリーズでは初となる高圧2段式タービンに変更されたことで、より効率的な運転が可能となった。

Trent XWBシリーズ モデル

・Trent XWB-75:74,200 lbf(330.0 kN)
・Trent XWB-79:78,900 lbf(351.0 kN)
・Trent XWB-79B:78,900 lbf(351.0 kN)
・Trent XWB-84:84,200 lbf(374.5 kN)
※2013年2月 EASA認証

・Trent XWB-97:97,000 lbf(431.5 kN)
※2017年8月 EASA認証


Rolls-Royce Trent XWB on Airbus A350-941 F-WWCF MSN002 ILA Berlin 2016 01Julian Herzog, CC BY 4.0,

ファン(FAN)

・ファン直径118 in(3.00m)

22枚の中空フォワード・スウェプト形 ファンブレード

バイパス比は9.6、Trent 1000と比べると若干低く設定された。

ファンブレードは、高回転時に発生する衝撃波が隣接するブレードに与える影響を抑えると同時に、ブレードチップ側の失速を防止する形状となっている。また、効率の改善とファン騒音も低減されている。

中圧圧縮機(IPC)

・軸流式圧縮機(8段)

可変インレットガイドベーン、1段・2段は可変静翼、ブリスク構造

全体圧力比の高圧化

機体への抽気(ブリードエア)など

中圧圧縮機(IPC)の高負荷化により、中圧タービン(IPT)に要求される駆動力も増加したことから、トレントシリーズでは初となる2段構成のIPTとなった。

高圧圧縮機(HPC)

・軸流式圧縮機(6段)

3次元空力設計より翼型を最適化

全体圧力比は最大出力時 50に達する。

Trent 1000と同様、カウンターローテーション(同軸逆回転)が採用されている。

エンジン後方から見て、高圧軸は時計回り、ファン及び中圧軸は反時計回りとなったことで、コア内部の空力効率が大幅に改善された。また、部品数の削減やジャイロモーメントの低減などのメリットがある。

燃焼室

・Trent 1000の新しい技術が適用されたシングル アニュラ型燃焼器

燃料ノズル18本

材質:ニッケル基耐熱合金

点火プラグ 2本

内壁はフロートウォール構造

低NOx・低公害型の燃焼室

高圧タービン(HPT)

・高圧タービンは単段

3次元空力設計翼

回転方向は時計回り(エンジン後方から見て)

新しい世代の単結晶材料

動翼シュラウドの冷却を強化

最新のセラミック遮熱コーティング(TBC)

中圧タービン(IPT)

・Trentシリーズ初となる2段構成

回転方向は時計回り(エンジン後方から見て)

中圧圧縮機の高圧化・高負荷化にる駆動力の増大

3次元空力設計による翼型

新世代のコーティング

中圧軸は100%回転時 Trent 1000(8,937 rpm)に対して、8,200rpmに変更された。

従来はシリーズ毎に、中圧段の回転数は常に増速傾向にあった。しかし、XWBでは回転数が落とされた。

低圧タービン(LPT)

・High-Lift翼(高揚力化翼型設計)が適用された低圧タービン動翼

ノズルや動翼の数を削減

回転方向は反時計回り(エンジン後方から見て)

84,000から97,000 lbfへの推力増強は、ファンと直結しているLPTの回転数を 6%増速することで対応。

逆推力装置

・油圧式 カスケード タイプ

燃料制御

・FADEC(ヘルスモニタリング、マネージメント機能が追加)

アクセサリー

・これまで、アクセサリー(補器類)は高圧軸によって駆動されていたが、Trent 1000以降~XWBでも中圧軸からの駆動に変更された。

競合エンジン

・なし

Rolls Royce Trent XWB スペック

Rolls-Royce(ロールスロイス)
型式 Trent XWB Series
搭載機種 Airbus A350-900/1000
形式 3軸式 ターボファン・エンジン
構成 1-8-6-1-2-6
(Fan-IPC-HPC-HPT-IPT-LPT)
離陸推力
最大推力 [XWB-75]
74,200 lbf(330.0 kN)
[XWB-79]
78,900 lbf(351.0 kN)
[XWB-79B]
78,900 lbf(351.0 kN)
[XWB-84]
84,200 lbf(374.5 kN)
(JAL A350-900)
[XWB-97]
97,000 lbf(431.5 kN)
バイパス比 9.6
ファン圧力比(FPR)
全体圧力比(OPR) 50.0
ファン空気流入量  ー
コア空気流入量
TSFC 燃料消費率
(lb/hr/lbf)
巡航推力
巡航推力
TSFC 燃料消費率
(lb/hr/lbf)
0.475
(ー)
回転数(離陸出力時) [XWB-84] A350-900 
ファン(FAN) 2,649 rpm (98.1%)
中圧軸(IP) 8,200 rpm (100%)
高圧軸(HP) 12,272 rpm (97.4%)
TGT(EGT) 900 ℃
(LPT NGV Stg1)
回転数(離陸出力時) [XWB-97] A350-1000
ファン(FAN) 2,816 rpm (104.3%)
中圧軸(IP) 8,413 rpm (102.6%)
高圧軸(HP) 12,575 rpm (99.8%)
TGT(EGT) 900 ℃
(LPT NGV Stg1)
ファン
ファン直径 3.00 m(118 in)
ファン枚数 22 枚
形状 中空(拡散接合)
フォワード・スウェプト型
材質 チタン合金
圧縮機
ファン 1段
中圧軸 8段
高圧軸 6段
燃焼室
燃焼器タイプ シングル アニュラ型
燃料ノズル 18本
燃料制御 FADEC
タービン
高圧段 1段
中圧段 2段
低圧段 6段
サイズ
型式 Trent XWB Series
全長 4.48 m
ファン直径 3.00 m(118.0 in)
重量 16,028 lb
 推力重量比  4.68~6.06
運用開始 2013年

※一部のデータはEASAから
※TSFCや材質は一般的に公開されている情報です。公開できない事項や調査中のものは[ー]で表記しています。


【旅客機】機体&エンジン のスペック集

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