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【航空ジャンク入門 ⑨】コンプレッサーブレードの種類と形状!

ジェットエンジンのコンプレッサーブレードは、航空ジャンク市や空の日イベントでも人気のジャンク部品。キーホルダーとして飛行機の一部を身につける人も多い。

しかし、それがどの機体のエンジンなのか見分けるのは難しい。

今回の【航空ジャンク入門 第9話】は、これまでモヤモヤしていたコンプレッサーブレードの形状をまとめて紹介します。

 

B747ジャンボジェット JT9Dエンジン:何十枚もの小さな羽根で構成されている高圧コンプレッサー

コンプレッサーブレードが人気の理由

・コンプレッサーブレードは、ジェットエンジンのパワーの源となる空気を圧縮する部品です。大型旅客機の場合、離陸時には10,000 rpmという高回転で作動しながら空気を20~40気圧まで圧縮します。

ジェットエンジンの部品は、滅多に手にすることができない動力系のパーツとして人気が高く、航空ジャンク市や空の日イベントでは定番の商品となっています。

また、手のひらに収まる小さなサイズなのでキーホルダーに加工される場合も多く、エアラインのイベント等でも景品として貰える場合があります。

材質は、チタン合金・ステンレス鋼・ニッケル耐熱合金と大きく分けて3種類ある。イベントの景品となる場合は、チタン合金の段が使用されることが多く、日常使用では錆びにくく強いということで人気が高い。

 

イベントの景品として貰える場合があるキーホルダーに加工したコンプレッサーブレード

 

全てがチタン合金ではない

・高圧圧縮機は、空気を圧縮するにつれ温度が高くなります。

前段は比較的温度が低いことから、異物突入のダメージに強く軽いチタン合金が使用されています。

しかし、後段は圧縮熱によりチタンが使用できないことから、ニッケル基耐熱合金(インコネル、インコロイ)や鉄基耐熱合金(A-286、ステンレス)に材料が変わります。

エンジンメーカーによって特徴があり、JT9Dはギリギリまでチタン合金を使用し残り2段をニッケル耐熱合金という構成、CF6-50は5段目(CF6-80C2は9段)までチタン合金、残りの段が耐熱合金で構成されている。

エンジンの背景を調べると共通点がわかる

・全く違うメーカーのエンジンが、実はその内部の構成部品の形状が似ているということが時々あります。その時は、エンジンの歴史背景を調べると答えが見つかる場合があります。

 

GEとCFM

BOEING 737-800 : 推力24,000ポンドの高出力・低燃費のCFM56-7BE エンジン

・B737シリーズやA320ceoに搭載されているCFM56エンジン。その製造会社であるCFMインターナショナルは、GE(アメリカ)SNECMA(フランス)の合弁事業として設立された会社。

生産に関しては、GEがコア(高圧圧縮機・燃焼室・高圧タービン)と呼ばれるホットセクションを担当、Snecmaが(ファン・低圧タービン・ギアボックス)コールドセクションを製造している。

そのような背景から、GE製のCF6エンジンとCFM56エンジンのホットセクションにあるコンプレッサーには共通部分が多い。(ブレードを取付け部分のダブテールの形状が似ている)

Rolls RoyseとIAE V2500

AIRBUS A320ceoに搭載されている IAE V2527-A5エンジン

・B787やA350に搭載されている(Trent 1000やTrent XWB)といった大型エンジンを製造しているロールス・ロイス(RR)

そのRRとIAE V2500エンジンは全く違う会社のエンジンという印象がありますが、その背景を調べると興味深いことがわかります。

IAE(インターナショナル・エアロ・エンジンズ)という会社は、下記の4社で構成され分担して製造しています。

  • プラット・アンド・ホイットニー(燃焼器、高圧タービン)
  • ロールス・ロイス(高圧圧縮機)
  • MTU(低圧タービン)
  • 日本航空機エンジン協会(ファン、低圧圧縮機)

普段は、ライバル同士で熾烈な戦いを繰り広げているアメリカ P&Wとイギリス RRのエンジンメーカーが、IAE V2500の製造ではパートナー関係を結んでいるのは興味深いところ。

V2500エンジンの高圧圧縮機(HPC)は、RRが設計と製造を担当している。そのことから、RR TrentシリーズとV2500の高圧コンプレッサー形状(ダブテール部)は似ている部分が多い。

メーカー別コンプレッサーブレードの形状

B737-200:P&W JT8D エンジン

B737-200:JT8D 高圧13段目(材質 鉄基耐熱合金 ステンレス鋼)

B747クラシック:P&W JT9D エンジン

B747:JT9D 高圧圧縮機
全11段の内、9段目まではチタン合金・最終2段がニッケル基耐熱合金となっている。
※7~9段目には、1960年代に開発された400℃程度まで耐熱温度を高めたチタン合金が使用されている。

B747-400:P&W PW4056 エンジン

B747-400:PW4056 高圧10段目(ニッケル基耐熱合金)

B747-400:GE CF6-80C2 エンジン

B777-200:RR Trent 800 エンジン

B777-200:トレント800 高圧3段目

B737/A320:CFM56 エンジン

CFM56:高圧5段目 耐熱合金

エアバス A320:IAE V2500 エンジン

A320:V2500 高圧8段目 チタン合金

ジャンク箱のブレードをエンジン別に分類

航空ジャンク講座 第5話でも紹介しましたが、画像のジャンクボックスに無造作に置かれているコンプレッサーブレードについて再度紹介します。

以前の内容では、このジャンク箱には何種類のエンジンタイプがあるでしょう?という話でした。

 

無造作に置かれたジャンクボックスのコンプレッサーブレード

・ジャンク市の会場では、このように無造作に多種多様それも大量のブレードが販売されています。ブレードをエンジン別に分類すると、7タイプのエンジンに分けることができます。

 

7タイプのエンジンブレードに分類

まとめ:細かな違いを見つけ出す愉しみ

・エンジン部品といえば、どれも似たような形状に見えますが細かく観察してみると意外と違う箇所がいくつもあります。

上の画像のブレードは同一エンジンの物ですが、形状が少し違うことにお気づきですか。見た目は若干の違いでも空力的には大きな進化なのです。

 

\何が違うのか気になる方はこちらからどうぞ/

【旧式と新型】同じようで格段に進化したジェットエンジンのパーツを愉しむ

 

ここでは、普段あまり詳しく見れないコンプレッサーブレードの画像をエンジン別に紹介しました。もし、手持ちのブレードが機種不明の場合は、比較してみる簡単に解決するかもしれません。

ただし、コンプレッサーブレードの形状は前段~後段まで全て同じではありません。適材・適所で微妙に変わります。しかし、後段付近になると比較的同じような形状になるので一覧としてまとめてみました。

 

【航空ジャンク入門#8】ピトー管の種類と形状

【航空ジャンク入門#10】転売目的は目が曇る

 

ジャンクパーツの画像について
紹介しているファンブレードやタービンブレードは全て使用済みスクラップ処理が施されたコレクション品を、エアライン公式ショップ・国内外の航空ジャンク市・海外の航空コレクター専門店から正規に購入したものです。
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